NPO法人カメネットワークジャパン スタッフブログ/カメら目線

カメネットワークジャパンの活動など、カメ(とカメにかかわる人たち)の目線でいろいろお伝えします。

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9/4~9/5武蔵野の淡水ガメ 調査の様子

9/4~5にアースウォッチ・ジャパンの国内プロジェクト、『武蔵野の淡水ガメ(旧多摩川の淡水ガメ)』が行われました。

6月、8月に引き続き、都市部の水辺における外来カメ類の侵入と日本固有種の棲息状況を探ることを目的に、東京都練馬区の石神井公園内の三宝寺池で調査を行いました。

河川と違って本調査地のような池では、生息する生き物たちが他所に移動できずに生息しているため、在来種に対する外来種の影響が見えやすいと言えます。そのため、外来種を駆除した際の効果も見えやすいと考えられます。本調査地のような池における外来種の影響を調べていくことは、今後河川での外来種の影響を調べていく際のモデルケースとなることが考えられます。

今回の調査も、石神井公園内の三宝寺池で2007年より外来生物の駆除などの活動を行っている認定NPO法人生態工房さんにご協力いただきました。

認定NPO法人生態工房のスタッフの方たちは、調査期間中、公園の来訪者の方に外来種の駆除活動について理解を深めていただくために、捕獲された生き物をプラケースに入れて展示し説明をしたり、パネルを出したりするなどの啓発活動も行っていました。
わたくしたちも、ボートから作業道具や捕獲できたカメなどを引き上げる際に、来訪者の方々に何をしているのか尋ねられることが多々ありました。来訪者の方々の関心の高さがうかがえました。作業に支障がない範囲で、わたくしたちも来訪者の方の質問にできるだけ答えるようにしました。
来訪者の方の多くが、捕獲されたカメの多さに驚かれていましたが、中にはこの駆除活動をご存知の方もいらっしゃいました。認定NPO法人生態工房さんの2007年からの活動が確実に実を結んでいることがうかがえる出来事でした。

生態工房さんが設置しているパネルの前で
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調査の手順は下記の通りです。
1日目、2日目ともに:
午前中~仕掛けてある捕獲用のかごを引き上げ、捕獲されているカメなどを回収し、再び餌を入れて仕掛け直します。
昼食後~捕獲場所、捕獲数、種構成、雌雄比、体サイズ構成などの測定・記録を行い、外来種は池へ戻さず、在来種だけを元いた場所へ返します。

それでは実際の調査の様子をお伝えします。
9/4は、アースウォッチ・ジャパンのボランティアの方が3名、スタッフ6名、9/5はースウォッチ・ジャパンのボランティアの方が2名、スタッフ5名で調査を行いました。

9月に入ったとはいえ、この日も真夏のような暑さでした。
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できるだけ涼しい時間に池での作業を行おう、ということで自己紹介や作業手順、作業上の注意をお伝えした後で早速カメ罠の回収作業へ向かいました。

今回も3艇のボートで作業をしました。
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池での作業は、遮るものもなく水面からの照り返しもあって非常に暑いため、水分補給をしながらの作業となりました。
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小さめのスッポンが捕獲できました。
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カメ罠に入った個体を回収し、餌を入れ替えて再度カメ罠を仕掛け直しました。
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2日目には大きなイシガメが入っていました。
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普段は三宝寺池でボートに乗ることはできません。また、浮島に入ることもできません。調査中は特別に、ということで浮島へ上陸しました。
ボートから見た浮島の様子。
0905-8この浮島は都の天然記念物に指定されています。コウホネや、寒冷地にしか生息しないと言われているミツガシワの群落を見ることができます。両方とも湿地などで見られる植物です。
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強い日差しも浮島内では少し和らぎます。あんまり気持ちがよいので思わず記念撮影。
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昼食の後、レクチャーが始まりました。
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野外のカメたちの生態や、河川の護岸や、外来種による影響などについてお伝えしました。
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ボランティアの方々からは、様々な質問が出されました。カメの生態については、まだまだわかっていないことが多く、こういった一般の方からの質問で気付かされることが多々あります。今後も調査・研究を続けて、カメの生態を明らかにしていくことで、在来のカメ類やカメたちをとりまく様々な生き物が暮らす環境の保全に役立てていければと考えています。

レクチャーの後、捕獲したカメの体のサイズなどの測定に入りました。
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二人ひと組で、スタッフが測定し、ボランティアの方には記録をお願いしました。
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種類、雌雄、年齢、個体識別番号などを記録していきます。
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測定する項目は背甲長・背甲幅・腹甲長・体重です。
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今回大小2匹のスッポンが捕獲できましたが、その測定の様子はというと…
まずは小さめの個体です。
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なんとかノギスで背甲長などを測定することができました。
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スッポンの首の伸びる様子を観察。この後しばらく軍手を放してくれませんでした。甲羅が柔らかいためスッポンを測定することは容易ではありません。首もこれだけ伸びるので、頭から遠い、甲羅の後ろの方をしっかりつかみます。
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小さい個体はノギスで測定できましたが、大きい個体になると、そうはいきません。
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地面に押さえつけて背甲長を測定。
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腹甲長もなんとか測定できました。
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体重は袋に入れて測定です。なんと5キロ以上ありました。
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この2日間で捕獲されたカメ類は
・クサガメ68個体
・ニホンイシガメ4個体
・ミシシッピアカミミガメ4個体
・スッポン4個体 
合計80個体でした。
カミツキガメや、ほかの外来種は捕獲されませんでした。
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2007年から認定NPO法人生態工房さんがこの池で外来種の駆除を始めた当時はミシシッピアカミミガメが鈴なりになって甲羅干しをしている姿が見られたそうですが、この夏(6月、8月、9月)に行った調査ではそのような姿は全く見られませんでした。このことは、認定NPO法人生態工房さんがこれまで続けてこられた活動の成果の表れだと思います。しかし、池のミシシッピアカミミガメをすべて除去できたわけではなく、この調査の結果が示すように、まだ数個体とはいえ、捕獲が続いています。

一度外来種を野外へ放してしまうとたくさんの労力をかけないと取り除くことができないということがよくわかった調査でもありました。

もともとペットのアカミミガメがこの池に棲むようになったきっかけの多くは、飼い主が責任を放棄して捨てたためでしょう。今後もカメ捨て行為が続くとすると、その影響を防ぐためにはこれからもずっと労力をかけ続けなければなりません。直接外来種を取り除く作業だけでなく、ペットとして飼育している外来種(生物)を野外へ放さないよう伝えていくこと、その根拠となる外来種の影響についても地道に伝えていく啓発活動が非常に大切であることを強く感じました。

特に、駆除作業がどれだけ大変かということを身を持って実感していただけたボランティアの方々にはぜひとも周りの方々にその様子または今回の内容をお伝えしてほしいなと思いました。このブログを読まれた方たちにもこういった活動の様子を周りの方にお伝えしてほしいと願わずにはいられません。
また、わたくしたちもこのブログやホームページなどで活動の様子などの情報をみなさんにお伝えしていきたいと思います。
0905-25
*本ブログ記事制作・公開にあたって、参加者の皆様から写真掲載の了承をいただいおります。ご協力いただき、ありがとうございました。
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